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『THE SKELETON HUT』HUT-S サウナ小屋-石張りの謎
公開日:2025/01/15
今回は、以前ご紹介した『THE SKELETON HUT』HUT-Sのサウナ小屋について、壁が「石張り」になっている理由をお話しします。
石張りのサウナ、その理由とは?
サウナと言えば、木の板を張った内装を思い浮かべる方が多いかと思います。しかし、このサウナ小屋の壁は「石張り」になっています。実は、当初は壁も天井も木を張る予定で計画を進めていました。
ところが、小屋の建築にあたり役所に申請を出した際、審査でこんな指導が入りました。
「このサウナは薪ストーブを熱源として使用するため、内部の壁・天井は全て燃えない材料で作ってください。」(専門用語で「内装制限」と呼ばれるものです。)
薪ストーブ周辺は燃えない材料を使う予定でしたが、全ての壁、天井というのは想定外でした。サウナなのに木が使えない!?と驚きましたが、薪ストーブを使う以上これは避けられない条件です。そこで、どんな素材を使えばよいのか悩んでいたところ、敷地で使われている「大谷石」の存在を思い出しました。
大谷石を選んだ理由
大谷石は昔から家の塀などに使われてきた天然石で、今回の敷地でも再利用され、外部の階段などに使われていました。この石を内装に使えば、外構との統一感も出て良いのではないかと提案し、採用することになりました(天井に石を張るのは重いので、天井は軽量の燃えない材料にしました)。
大谷石には、一枚一枚異なる「ミソ」と呼ばれる斑点模様があり、空間に独特の味わいを与えます。また、木と比較して蓄熱性が高く、サウナ室が熱を保ちやすいという副次的なメリットも発見しました。こうして、大谷石が使われたこのサウナならではの個性あふれる内装が完成したのです。
あなたならどんな壁にする?
今回は石張りを採用しましたが、もちろんサウナの壁には木張りや他の素材を使ったパターンも可能です。素材によって雰囲気や機能性が大きく変わるサウナの壁。もしあなたがオリジナルのサウナを作るとしたら、どんな壁を選びますか?ぜひ想像してみてください!
『THE SKELETON HUT』
https://theskeletonhouse.com/hut/