SAQLAB サクラブ
所在地： 逗子市桜山
規模： ---
シェアスペース
竣工年月日：2015年3月
設計期間：---
施工期間：---
逗子の山間にあった廃工場を、アトリエやオフィス、ガレージ、遊び場などとして使えるシェアスペースへとコンバージョンしました。プロジェクトに先立ち弊社では、既存市場では見つけにくい特殊な物件を求めているクリエイターや事業者と、不動産オーナー・投資家を一堂に集め意見を交わすミーティングを開催。借り手のニーズを確信した投資家がこの廃工場を購入し、工事に踏み切りました。自分らしく手を加えたい入居者層を鑑み、施工の途中から募集をスタート、各ブース内はベニヤ板を貼っただけの状態に留め、DIY可能な楽しさも含めて「物件」としました。現在、彫金・ガラス作家、デザイナー、イラストレーター、ロードバイク愛好家などが入居し、新たなコミュニティが生まれています。[ トータルコーディネート：エンジョイワークス、設計・施工：
ダブルボックス、施設運営：湘南プロパティ ]
＊メイキングブログを見る
【BEFORE】元は電子部品の工場だったという建物は、奥に長く伸びた平屋建て。木枠に磨りガラスの嵌った窓や古びたトタンの外観が、山の緑に包まれながら良い味を出している。内部の床はコンクリート、天井には飾り気のない蛍光灯と電気をとるためのレーンが吊り下がり、年季の入った台車や作業机などが、ここが実際に工場であったことを物語っていた。
HOUSE YUIGAHAMAで行われた
サンセット・ミーティングには、湘南エリアを中心に特殊な物件を探しているさまざまな業界のクリエイターや事業者と、通り一遍の活用では物足りない不動産オーナー・投資家が多数集まった。シェアスペースの工事中から入居希望者の見学が殺到し、完成前に全てのブースが埋まった。仕上げには、入居者と一般参加者が一緒にワークショップ形式で建物をペイントした。[ ペイントワークショップ：
PORTER'S PAINT ]
コンバージョン後の外観。シャッターなど元の造作を活かしつつ、セキュリティに配慮したドアを設置した。建物の前のスペースには、別の場所で使われていた小屋を移築しペイント、これもブースの一つとして貸し出すことにした。
内部は中央の廊下を挟んで両側に、合わせて16のブースを設置。個室ごとに鍵付きのドアを設けつつ、ブース内は元のガラス窓を活かし、ベニヤ板を貼っただけの仕上げ。DIY可能な物件として貸し出している。
共用スペースにはデッキ付きのサンルームや薪ストーブ、カウンターのあるキッチンなどを造作。お客様との打ち合わせなどに使える他、施設を利用する入居者同士が作業の合間に集まり、交流を深められるようにとの配慮からだ。古い建物の味わいを残した室内にふさわしい、廃材感・ヴィンテージ感のある照明がアクセントになっている。
