鎌倉・旅する仕事場 御成オフィス
所在地: 鎌倉市御成
規模: 139.26㎡(1F), 53.9㎡(2F)
シェアオフィス
竣工年月日:2017年3月
設計期間:1ヶ月
施工期間:1ヶ月
鎌倉駅西口に誕生したシェアオフィス「鎌倉・旅する仕事場 御成オフィス」(運営元:株式会社ANTz)の設計デザインを手がけました。「鎌倉で、自分らしく働く」ことをコンセプトとしたこの施設では、鎌倉に息づく伝統、文化、自然や人との「つながり」を体感できる空間づくりを大事にしています。ワークスペース、交流を生むキッチン、打ち合わせや坐禅をする畳の間、子ども達のためのスペース…目的の違う全ての場が階段でゆるやかにつながると共に、四季を感じる庭や室内の一画に敷いた砂利によって内と外との境も溶け入り、”大いなる和の中で今ここにいる感覚”へと導かれるようです。LifeとWorkが融合しながら発展する鎌倉らしい働き方が表現されています。[ 設計デザイン:エンジョイワークス、施工:ワイズホーム、施設運営:株式会社ANTz ]
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表通りに面した1階部分は9畳の畳スペースで、一部が砂利敷となっている。中央の間仕切りを閉めれば独立した2つのスペースに。壁面の木部はクリアのホワイトボード塗料で仕上げてあるため板書もできる。ここは打ち合わせなどで利用する他、鎌倉市内の寺の僧侶を招いての坐禅会やヨガなどのイベントも催す。
ワークスペースの壁には和紙のようなテクスチャーのクロスを用い、アクセントカラーとして日本の伝統色「紅」を効かせた。天井の黒が空間を引き締め、集中力をも増してくれるようだ。大きな開口部によって庭の景色は室内と一体となり、季節や時間の移ろいを感じさせてくれる。
エントランスから入ってすぐの、畳の間とワークスペースをつなぐ場所には、キッチンカウンターとラグ&ソファを配置。仕事の合間に一息入れながら、利用者同士で自然に会話と交流が生まれるようなつくりとなっている。木の柔らかな風合いを生かしたキッチンカウンターはオリジナル造作。
階段を2階へ上がると、少しこぢんまりとしたワークスペースが設けられている。ここは1部屋を一つの法人や団体で使うことも想定している。
2階の上部フロアは、この施設の利用者の子ども達のためのスペース。親子で一緒に出勤したり、学校帰りの子どもがここで宿題したり遊んだりして親子で帰宅する、といった使い方ができる。育児も、家族と一緒に過ごす時間も、仕事も、切り分けないで融合させていく。