RENOVATION

WORKS 19

つづく家
 

LOCATION

鎌倉市

FLOOR SPACE

4LDK

PROFILE

夫婦+子ども2人

竣工年月

2021年4月

設計期間

5.5ヶ月

施工期間

5.5ヶ月

持っている服や本、乗っている車、そして話すことば。どれもその人を表すものであるが、住まいに対する価値観は、より色濃くその人を表現するものと言えるだろう。Iさんたちにとって時の経ったものは価値であり、魅力であり、ストーリーを読み解く楽しみであり、これからも大切にしたいものである。住まいにおいて言えばリノベーションをして、長く手を加えていくということがIさんたちの住まいへの価値観である。さらにはDIYで壁の下地処理や粒子を入れた塗料で塗装するなど、深く住まいづくりに取り組み、より自分たちらしさを加えた。これは住まいとの距離感を縮めるためのひと手間であり、愛着へとつながる大事なひと手間とも言える。
リノベーションの魅力だけでなく、住まいづくりは最高に楽しいことで、終わりがなくつづいていくものであることを改めて教えてくれる優しさに溢れる住まいです。
[ 設計デザイン:エンジョイワークス、施工:ワイズホーム、写真:ARCREC株式会社

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やわらかな陽が入るLDKには土間スペースを設け、そこには重厚感のある薪ストーブがあり、空間を印象付けるナイスな要素となっている。薪をくべるルーティーン、ハンモックに揺られながら、揺らぐ炎をぼーっと眺めるひと時を想像するだけで冬の季節が待ち遠しく思えてくる。

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木製の玄関ドアを開けると正面には格子状に組まれた古建具の内窓があり、その先に視線が自然と延びる。空間に馴染んでいるこの内窓は、Iさんが古材屋さんで厳選したお気に入りの引違い窓を新たに設置したものである。視線を落とすと畳2枚分のゆったりとした土間が広がり、そこには家族の靴が行儀よく並んでいる。

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2階に上がると一般的な廊下より幅の広い空間があり、連なる大きな窓から入り込む光により開放感が高まっている。1階とは打って変わって生活感を感じさせない2階は、これからの暮らしの変化を受け入れるための余白であることを教えてくれる。あえて壁を仕上げず下地のままとしている点も住まいに手を入れられる余白である。

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LDKからつづく先には水廻りが配置され、廊下に洗濯機が設けられている。それにより洗面室内がスッキリとし、ゆったりとした造作の洗面台を計画できた。シンプルな白いタイルで仕上げたカウンターに埋込の洗面ボウル、レバーハンドルの水栓など、Iさんのこだわりが各所に詰まったオリジナルの造作洗面台が生まれた。

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LDKへと変貌する空間のリノベーション前の状態は、築年数的にもよくある和室、縁側、襖、垂れ壁などの要素でつくられたもので、かつ細切れな空間がIさんの暮らしのイメージと異なるものであった。畳に貼った黄色いテープの範囲はキッチンが置かれる場所である。玄関は位置を変えず印象を変えることを目指した。

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