彩りで遊ぶリノベーション
所在地: 葉山町堀内
規模: ---
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竣工年月日:2016年2月
設計期間:
施工期間:
バルコニーから水平線と江ノ島、富士山を望むK邸。日当たりも眺望も良い3階にあるLDKを中心にリノベーションしました。この家に暮らすうちに欲しくなった、海と空に向かってもっと広がるスペース、色や質感の遊び、そしてちょっとした便利さなどを加えたいというKさんの要望に、物理的に床面積を広げることはできない条件下で、吹き抜けの空間と光を取り込み「体感できる広さ」を拡張することで応えました。キッチンの壁には多種類のタイルをあしらい、書斎スペースをカラーリング、新設したカウンターとリビングボードにはさまざまな金属をコラージュし、彩り豊かに仕上げました。訪れた人が思い思いの場所で寛ぐ景色が見られるようになったLDKに「居場所が増えた」とKさん。これからの日々がますます楽しみの多いものになりそうです。[ コーディネート・設計:エンジョイワークス、設計・施工:
WERKSTATT-WAL ]
ダイニングスペースにあった小上がりを縮小しベンチに改造。キッチンとの間に生まれたスペースを使ってキッチンカウンターを拡張し、席を設けた。カウンター側面に施した、ステンレス、銅、真鍮の金属板によるコラージュは、塗装とは違った、マテリアルの質感違いを楽しむ大人の遊び心を感じさせる。奥の壁には多種類のタイルを用い、わざと窓枠の位置からずらして壁を切り取るイメージで貼った。窓下の調味料ラックも制作。
バルコニーには庇を設けて南からの強すぎる陽射しを和らげるとともに、リビングスペースが外に広がって感じられるよう、外壁にレッドシダーの板を貼り、半屋外のような雰囲気にした。
階段の上り口に壁のような形で存在していた既存収納を取り去ることで、吹き抜けの空間を取り込み、リビングスペースで「体感できる広さ」を拡張した。開口部からの光を遮らないような鉄製の柵を新設。また、リビングボードもオリジナルで造作し、扉部分にはキッチンカウンターの側面と対になる、金属板のコラージュを施した。
キッチンとリビングスペースの間にある書斎スペースは壁をグレイッシュなブルーで塗装し、LDKのアクセントに。また、階下の2つのトイレもそれぞれイエロー、ペールグリーンで塗装してイメージを変え、家全体に彩りを散りばめた。
【BEFORE】元々建築家が設計したこの家は、眺望や光の取り込み方が巧く計算されている。木と白の、すっきりとしたナチュラルな雰囲気の空間だった。